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メグロS1の評価について気になっているあなたは、きっと「ただの移動手段」以上の何かをバイクに求めているのではないでしょうか。伝説のブランドが250ccクラスで復活するというニュースに心を躍らせつつも、70万円を超える価格や単気筒エンジンの走りに不安を感じているかもしれませんね。
実はメグロS1の評価において最も重要なのは、スペック表には現れない「感性」の部分にあるんです。この記事では、長年バイクに乗り続けてきた私の視点から、GB350やW230との違いも含めて、このバイクが持つ真の価値を紐解いていきます。
この記事を読むと分かること
- 価格に見合うメグロS1の質感や装備の評価
- GB350と比較した際の決定的な違いと選び方
- 高速道路やツーリングでの快適性と走行性能
- 足つきや取り回しの良さがもたらすメリット
「たかが250ccに70万円?」という疑問をお持ちではありませんか。結論から言えば、メグロS1は排気量や馬力といった物差しでは測れない、所有する喜びと日常の豊かさを提供してくれる「大人のための相棒」として、価格以上の価値がある一台ですよ。
メグロS1の評価とは?所有欲を満たすスペックと評判

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メグロS1は、単なる移動手段としてのスペックを超えた「所有する喜び」を追求したモデルです。ここでは、カタログ数値だけでは伝わりにくい質感や、実際のオーナーだからこそ分かる使い勝手について深掘りしていきます。
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メッキの質感が凄い!70万円超えの価格に見合う装備

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まず皆さんが一番気にされているであろう価格についてお話ししましょう。メーカー希望小売価格で720,500円(税込)というプライスタグは、250cc単気筒クラスとしては確かに強気な設定ですよね。「250ccなら50万円台が相場じゃないの?」と思うのも無理はありません。
でも、実車を目の前にして、そのディテールを一つひとつ確認していくと、この価格設定が決して「高い」だけではない理由が痛いほど分かるんです。メグロS1の最大の特徴は、なんといってもその圧倒的な質感の高さにあります。
特に目を引くのが燃料タンクです。一般的な塗装ではなく、高度な技術を要する「銀鏡塗装」のような輝きを放つクロームメッキ仕上げが施されており、周囲の景色を歪みなく映し込むその美しさは、もはや工芸品の領域です。プラスチックパーツやデカール(ステッカー)でコストダウンを図る車種が多い中で、S1は本物の金属加工による輝きを追求しています。
- 立体エンブレム:「Meguro」のロゴは、安っぽいプリントではなく、重厚感のある立体バッジを採用。手で触れた時の感触が違います
- アナログ二眼メーター:液晶パネル全盛の時代にあえて採用された、針が動くアナログメーター。文字盤のフォントもレトロで、夜間のバックライトも雰囲気抜群です
- 専用シート:白いパイピングが施されたシートは、クラシカルな雰囲気を演出するだけでなく、座り心地も上質です
- 空冷フィンの造形:エンジンの冷却フィンは、冷却効率だけでなく「見せること」を意識して美しく研磨されています
ガレージに置いてコーヒーを飲みながら愛車を眺める時間。そんな至福のひとときを提供してくれるのがメグロS1なんです。所有欲を満たすという点において、このバイクはクラスを超えた価値を持っていますよ。
足つきと取り回しは?身長160cmでも安心な理由

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次に注目したいのが、取り回しの良さと足つき性です。年齢を重ねると、どうしても重いバイクを出し入れするのが億劫になってきませんか? 実は私自身も、大型バイクに乗る日は「よし、乗るぞ」と気合を入れないとガレージから出せない時があります。
その点、メグロS1の車両重量は驚異の143kgです。これは教習車(約200kg)と比較しても50kg以上軽く、自転車感覚とは言いませんが、原付二種に近い気軽さがあります。駐車場での押し引きや、ちょっとしたUターンでも緊張感が全く違います。「軽いこと」は、それだけで乗る頻度を増やしてくれる最大の性能なんですね。
さらに、シート高は740mmと非常に低く設定されています。これなら身長160cmくらいの方でも、両足のかかとがしっかりと地面に着く安心感があるでしょう。150cm台の女性ライダーでも、片足ならべったり着くレベルです。
車体が軽く、重心も低いため、万が一グラッときても足で踏ん張って支えられます。この「絶対に倒さない自信」が持てるかどうかが、リラックスしてツーリングを楽しめるかどうかの分かれ道になりますよ。
エンジン性能を評価!232cc単気筒は遅いのか?
「232ccで最高出力18馬力(13kW)って、やっぱり遅いんじゃないの?」と心配される方もいるでしょう。確かにスペック上の数字だけを見れば、現行のスポーツバイク(Ninja 250など)のような速さはありません。最高速を競うような走りには向いていないのは事実です。
しかし、このエンジンはオフロードバイクの「KLX230」をベースにしている点がミソなんです。オフロード由来のエンジンは、低回転からの瞬発力と粘り強さが非常に優れています。信号待ちからのスタートダッシュでは、143kgという車体の軽さも相まって「スルスルッ」と軽快に加速してくれます。
実際に街中で多用する時速40km〜60kmあたりが、最も気持ちよく走れるようにトルク特性がセッティングされています。スロットルをひねった瞬間に車体がスッと前に出るレスポンスの良さは、数値以上のパワー感を感じさせてくれますよ。
「遅い」と感じるどころか、むしろ限られたパワーを使い切って走る楽しさがあり、交差点を曲がるだけでも「操っている感覚」を濃厚に味わえるのが、このエンジンの面白いところです。決して非力でストレスが溜まるようなエンジンではありませんので、安心してくださいね。
振動と排気音の評判は?心地よい鼓動感の正体
単気筒エンジンといえば、振動が気になるところですよね。「長時間乗ると手が痺れるんじゃないか」という不安もあるかと思います。メグロS1では、エンジンの振動を打ち消す「バランサー」という機構によって、不快な微振動は見事に抑制されています。
実際に試乗してみると、ハンドルやステップに伝わるビリビリとした嫌な振動はほとんど感じません。その代わりに、路面を蹴るような「ドコドコ」という心地よい鼓動感(パルス感)だけが、お尻やグリップを通してライダーに伝わるよう、絶妙にチューニングされているんです。
そして、特筆すべきは排気音です。カワサキのサウンドエンジニアリングが光る部分ですね。アイドリングでは、湿り気のない乾いた「トトトト…」という歯切れの良い音を奏で、回転を上げると単気筒らしい元気なサウンドに変化します。
マフラーの形状も、往年のメグロを彷彿とさせるクラシックな「キャブトンタイプ」で、見た目と音が完璧にリンクしているのが素晴らしいですね。信号待ちで自分のバイクの音を聞いているだけで、ニヤリとしてしまうこと請け合いですよ。
実際の燃費とタンク容量11Lでの航続距離
長く付き合う上で、維持費に関わる燃費性能も重要なチェックポイントです。メーカー公表のカタログ値(WMTCモード)では40.5km/Lとなっています。これは非常に優秀な数値です。
実燃費でも、信号の多い街乗りで30km/L台後半、流れの良いツーリングならカタログ値に近い40km/L程度は十分に期待できそうです。タンク容量は11Lですので、単純計算でも満タンで400km近く走れる計算になります。
| 項目 | データ | 評価・備考 |
|---|---|---|
| カタログ燃費 | 40.5 km/L (WMTC) | クラス最高水準の低燃費 |
| タンク容量 | 11 L | スリムな外観ながら必要十分 |
| 航続距離目安 | 約350km〜400km | 日帰りツーリングなら無給油でOK |
| 使用燃料 | レギュラーガソリン | お財布に優しい |
これだけの航続距離があれば、山奥のツーリングで「ガソリンスタンドがない!」と焦ることも少なくなります。頻繁な給油の手間がないのは、ロングツーリングにおいて地味ながら大きなメリットですよね。
メグロS1とW230の違いを比較!価格差の価値はある?
購入を検討する際、兄弟車である「カワサキ W230」との違いも気になりますよね。基本設計やエンジン、フレーム、サスペンションといった走りの根幹部分は共通ですが、価格には約7万7千円の差があります(W230は税込643,500円)。「中身が同じなら安いW230でいいのでは?」と迷うのも無理はありません。
しかし、この価格差は「世界観への入場料」だと私は考えます。W230がシンプルで親しみやすい塗装タンクであるのに対し、メグロS1は手間のかかるメッキタンク、職人が仕上げた専用エンブレム、そして「メグロ」という日本のバイク史に残る伝説的なブランド名を背負っています。
機能としての移動手段を求めるなら、W230の方がコストパフォーマンスは高いでしょう。しかし、ガレージでの眺め、磨き上げる時間の充実感、そして「俺はメグロに乗っているんだ」という所有する誇りを重視するなら、S1のプラス約8万円は決して無駄ではありません。あなたがバイクに何を求めるか、その価値観が試される選択と言えますね。
メグロS1をGB350と比較して分かった真の価値

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ここからは、多くの人が比較検討するであろうライバル車、ホンダGB350との比較を中心に解説します。高速道路での性能や長距離ツーリングの適性など、より実践的な視点で評価していきますので、どちらにするか迷っている方はぜひ参考にしてください。
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GB350対メグロS1!決定的な違いは「重さ」にある

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このクラスの絶対王者といえば、ホンダの大ヒットモデル「GB350」ですが、メグロS1と比較した際に最も大きな決定打となる違いは、エンジンのパワーではなく「車両重量」です。
GB350の車両重量は約179kgあり、車格も400ccクラス並みに立派です。どっしりとした安定感がある反面、駐輪場での出し入れではズシッとした重さを感じます。対して、メグロS1は先ほどもお伝えした通り143kgしかありません。
この約36kgの差は、バイクにおいて劇的な違いを生みます。36kgといえば、お米の袋(10kg)3つ半以上の重さです。GB350が「よいしょ」と気合を入れて動かす必要があるのに対し、メグロS1はヒラヒラと舞うような軽さがあり、体力に自信がない方でも完全にコントロール下に置ける安心感があります。
GB350はシート高も800mmと高めなので、足つき性に関してもメグロS1(740mm)の方が圧倒的にフレンドリーです。足がつま先立ちになる179kgのバイクと、かかとまで着く143kgのバイク。心理的な余裕は天と地ほどの差がありますよ。
「重厚感と安定のGB」を取るか、「軽快感と安心のメグロ」を取るか。ご自身の体力や体格、そして普段の使い方に合わせて選ぶのが後悔しない秘訣です。
高速道路の評価は?時速100km巡航の実力を検証

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「排気量が小さいから、高速道路に乗るのは怖いんじゃない?」という点も大きな懸念材料ですよね。結論から言えば、メグロS1での高速道路走行は「時速90km〜100kmでの巡航なら十分に可能」です。
このバイクには6速トランスミッションが搭載されており、トップギア(6速)に入れれば、時速100kmでもエンジンの回転数をある程度抑えて走ることができます。実際に高速道路を走ったインプレッションでも、「時速100kmまでは思ったより快適」「合流でも怖さはなかった」という声が多く聞かれます。
ただし、大排気量車のような「余裕たっぷりのクルージング」というわけにはいきません。最高速度については、ユーザーレポートによれば時速118km〜120km付近が限界のようです。そのため、時速100kmからの追い越し加速では少しパワー不足を感じる場面もあるでしょう。
また、車体が軽いため、大型トラックの横を通過する際や強い横風には煽られやすいという特性もあります。新東名高速道路のような流れの速い区間(120km/h制限)を長時間走り続けるのは少ししんどいかもしれませんが、週末に1〜2区間乗ってツーリングエリアへ移動する、といった使い方なら全く問題なくこなせますよ。
ツーリング性能を比較!長距離で疲れないのはどっち?

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「長距離ツーリングで疲れないのはどっち?」という疑問に対しては、ツーリングのスタイルによって答えが変わります。直線の多いバイパスや高速道路を淡々と走り続けるようなルートであれば、車体が重く直進安定性に優れたGB350の方が疲れにくい傾向があります。
一方で、メグロS1が本領を発揮するのは、変化に富んだルートです。ポジションがコンパクトで自然なため、市街地のストップ&ゴーや、曲がりくねった山道(ワインディング)を含むルートでは、体の負担が非常に少ないです。軽い車体はブレーキングやコーナリングでの体力消耗を最小限に抑えてくれます。
特に、旅先で「あ、この路地裏良さそうだな」と思った時に、迷わず入っていける気軽さはS1の圧勝です。Uターンも苦になりませんからね。「移動そのものの快適さ」を重視するならGB、「旅先での散策や寄り道」も含めて楽しむならS1、といった選び方ができるかもしれませんね。
カスタムの楽しみ方は?純正オプションと積載性
メグロS1は、自分好みにカスタムして仕上げていく楽しみも残されています。純正アクセサリーとしては、クラシカルな雰囲気を高めるリアキャリアや、ツーリングバッグを装着する際に巻き込みを防止するサドルバッグサポートなどが用意されています。
個人的に強くおすすめしたいのは、ETC車載器の取り付けです。納車時にすっきりと収まるように、ショップに相談して取り付けてもらうのがベストですね。高速道路を使ったツーリングが格段に快適になりますよ。
また、メッキパーツが多い車両ですので、新車時にガラスコーティングなどの施工を行っておくことも検討してみてください。美しい輝きを長く保てるだけでなく、日頃のメンテナンス(洗車)が圧倒的に楽になりますよ。
オーナーの口コミから見る「買って後悔しない人」の特徴
まだ発売されて間もないモデルですが、先行して試乗したり購入したりしたライダーたちの声を集約すると、このバイクに向いている人、向いていない人の特徴がはっきりと見えてきます。
買って後悔しない人は、以下のようなタイプです。
- スペックや速さよりも、バイクの「雰囲気」や「質感」を大切にする人
- 自分のペースで景色を楽しみながらトコトコ走りたい人
- 重いバイクに疲れてしまったが、バイクを降りたくはないベテランライダー
- 足つきに不安があり、とにかく軽いバイクで安心感を得たい初心者や女性
逆に、「高速道路の追い越し車線をガンガン走りたい」「峠でリッタースポーツについていきたい」「コスパ最優先」という人が選ぶと、パワー不足や価格の高さに不満を感じてしまうかもしれません。
「速さ」という呪縛から解き放たれて、景色を眺めながら走る豊かさ。そんな大人の余裕を持ったライダーこそが、メグロS1の真のオーナーにふさわしいと言えるでしょう。
総括:メグロS1の評価は「大人のダウンサイジング」の最適解
ここまでメグロS1について詳しく見てきましたが、改めてこのバイクの魅力と評価を振り返ってみましょう。
- 72万円という価格は、圧倒的な質感と「メグロ」ブランドへの対価である
- 143kgの超軽量ボディと740mmの低シート高は、絶大な安心感を生む
- 232ccエンジンは決して速くはないが、街乗りで軽快で楽しい走りを提供
- GB350との最大の違いは「重さ(36kg差)」と「取り回しやすさ」にある
- 高速道路は時速100km巡航可能だが、のんびり走るのが吉
- W230との価格差は約8万円、それは所有する誇りとメッキ代
- スペック至上主義を卒業した大人のライダーに最適な選択肢
- 維持費が安く、燃費40.5km/Lも良いため、セカンドバイクとしても優秀
- 「メグロ」の名に恥じない、工芸品のような仕上がり
- ダウンサイジングは妥協ではなく、洗練された賢い選択である
最後に
今回は、メグロS1の評価と、GB350やW230との比較について解説しました。スペック表の数字だけでは分からない「質感の高さ」や「圧倒的な軽さ」こそが、このバイクの真の価値であるとご理解いただけたのではないでしょうか。
もし、もう少し排気量やパワーに余裕が欲しい、あるいはロングツーリングでの安定感を重視したいと感じた方は、ライバルであるGB350についても詳しく知っておくと選択の幅が広がるでしょう。
また、メグロS1の美しいメッキタンクを長く維持したいとお考えならば、バイクの洗車やメンテナンスに関する知識も役立つはずです。正しいケア方法を知っておくことで、何年経っても新車のような輝きを保つことができますよ。