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BMWのRnineT曲がらない説は誤解?特性を活かす乗り方指南

RnineTは曲がらないのか

image: bikerbikest.com

BMWのRnineTに乗ってみたいけれど、「rninet曲がらない」という評判を耳にして躊躇していませんか?確かにRnineTは一般的な日本のスポーツバイクとは異なるハンドリング特性を持っていますが、これはデメリットというよりも、ボクサーエンジンならではの個性と言えるものです。

高級バイクの愛好家として様々なバイクに乗ってきた私の経験から言えば、RnineTの「曲がらない」という評価は誤解であり、適切な乗り方と設定を知れば、その安定感と操縦性の高さを十分に楽しむことができます。

この記事では、RnineTが「曲がらない」と言われる本当の理由と、その特性を活かした正しい乗り方、そして様々なシーンでの取り扱いについて解説します。

この記事を読むと分かること

  • RnineTが「曲がらない」と言われる構造的な理由
  • ハンドリングを向上させるための具体的な調整方法
  • 市街地から高速道路、ツーリングまで各シーンでの乗りこなし方
  • 長期所有した際のメリットと信頼性

「RnineTは曲がらないから購入を躊躇している」という方も、この記事を読めば、そのハンドリング特性を正しく理解し、RnineTが持つ本当の魅力に気づくことができるでしょう。


RnineTが曲がらないと言われる理由と真相

RnineTは曲がらないのか

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BMW RnineTが「曲がらない」と言われる理由と、その真相について解説します。ここでは車体構造や特性の理解から、実際のハンドリング改善方法までをカバーします。

  • RnineTの特徴と曲がらない印象の原因
  • タイヤ選びと空気圧調整で曲がりやすさを向上
  • RnineTの欠点とハンドリングの関係
  • 初心者に起こりやすい立ちゴケの原因と回避法
  • RnineTを高速道路で走らせた際の安定性
  • 曲がらない印象を覆す体験者の声
  • 長距離走行でRnineTの真価を発揮する方法

RnineTの特徴と曲がらない印象の原因

BMWのRnineTは、そのクラシカルなスタイリングと高い質感で多くのライダーを魅了する一方で、「曲がらない」という評価を耳にすることがあります。

この印象が生まれる最大の理由は、RnineTに搭載されている水平対向2気筒ボクサーエンジンの構造にあります。

エンジンが左右に張り出す独特のレイアウトは、低重心という利点をもたらす一方で、車体の幅が広くなるため、一般的な直列エンジンのバイクとは異なるハンドリング特性を持っています。

また、1200ccという大排気量とそれに伴う車重約220kgも、初めて乗る人にとっては「重たい」「曲がりにくい」と感じる要因になることがあります。

しかし実際には、この重量感はむしろ安定性につながっており、適切な乗り方をマスターすれば、RnineTは十分に曲がるバイクなのです。

ボクサーエンジンの特性として、回転の慣性モーメントが大きいため、急激なハンドル操作には素直に反応しない傾向があります。

日本の多くのスポーツバイクのようにクイックに反応するわけではなく、グッと腰を落ち着けて曲げていくような操縦感覚が求められます。

さらに、RnineTはシャフトドライブを採用しているため、チェーンドライブのバイクと比べて後輪の挙動が若干異なります。

これらの特性が組み合わさって「曲がらない」という印象につながっていますが、実はこれはRnineTならではの「曲がり方」があるということなのです。

momo
確かにRnineTは最初に乗った時は重く感じましたが、慣れてくると独特の安定感が心地よく感じるようになりました。国産スポーツバイクとは違う曲がり方を楽しむようになりましたね。

タイヤ選びと空気圧調整で曲がりやすさを向上

RnineTのハンドリング特性を大きく左右する要素として、タイヤの選択と適切な空気圧の管理があります。

RnineTの曲がりやすさを向上させるためには、グリップ力と操舵性のバランスが取れたスポーツツーリングタイプのタイヤを選ぶことが重要です。

純正で装着されるタイヤも悪くはありませんが、ミシュランのロードシリーズやピレリのファントムといった、より路面把握性の高いタイヤに交換することで、コーナリング時の安心感が格段に向上します。

特に重要なのが空気圧管理です。RnineTの場合、推奨空気圧はフロントが2.2〜2.5バール(約32〜36psi)、リアが2.5〜2.9バール(約36〜42psi)とされています。

しかし、実際のライディングスタイルや路面状況に合わせて微調整することで、ハンドリングは大きく変わります。

例えば、ワインディングロードでのスポーティな走行を重視する場合は、推奨値の中でも高めの設定にすることで、タイヤの変形が抑えられ、より正確なコーナリングが可能になります。

一方、長距離ツーリングなど快適性を重視する場合は、推奨範囲内でやや低めの空気圧に設定することで、路面からの衝撃を吸収しやすくなります。

また、タイヤの温度も重要な要素です。走行前にタイヤが冷えている状態では、グリップ力が発揮されず、「曲がらない」と感じることがあります。

特に冬場や朝の走行開始時は、タイヤが十分に温まるまでは穏やかな運転を心がけ、徐々にペースを上げていくことがRnineTを安全に楽しむコツです。

RnineTの欠点とハンドリングの関係

RnineTには他のバイクと比較したときに、いくつかの構造的特徴があり、これらが時に「欠点」として挙げられることがあります。

最も顕著なのは、ボクサーエンジンの左右に張り出したシリンダーヘッドによるバンク角の制限です。急なコーナリングでは、他のバイクよりも早くシリンダーヘッドが路面に接触する可能性があります。

また、フロントサスペンションの設定も重要な要素です。標準では46mm径の倒立フォークが装備されていますが、工場出荷時の設定では少し硬めに調整されており、これが初心者には「堅い」「反応が鈍い」と感じられることがあります。

さらに、RnineTのステアリングヘッドは比較的高い位置にあり、これが低速走行時のハンドリングに影響を与えることがあります。

しかし、これらの「欠点」とされる特性は、実は乗り方次第でRnineTならではの魅力に変わります。

例えば、ボクサーエンジンの左右バランスは高速走行時の安定性につながり、整備された高速道路や長距離ツーリングではその真価を発揮します。

また、やや硬めのサスペンションは路面からのフィードバックが明確で、経験を積んだライダーにとっては路面状況を正確に把握できるメリットがあります。

実際のところ、RnineTの「曲がらない」という印象は、多くの場合日本の小回りの利くスポーツバイクと比較したときの相対的な評価であり、絶対的な欠点ではありません。

むしろ、じっくりと腰を据えて曲げていく欧州的な乗り味は、長く付き合うほどにその良さが分かる特性なのです。

RnineTの欠点だと思っていた特性が、慣れてくると「個性」に感じられてきますね。特にワインディングでの安定感は他のバイクにはない魅力です。
tomo

初心者に起こりやすい立ちゴケの原因と回避法

RnineTを初めて手にしたライダーが経験しやすいのが「立ちゴケ」です。これはバイクを停止させた状態や低速走行時に、バランスを崩して転倒してしまう現象を指します。

RnineTで立ちゴケが起こりやすい主な理由は、車重約220kgという重さと、重心位置の高さにあります。特に、シート高が805mmあるため、身長が低めのライダーは両足をしっかりと地面につけられないことがあります。

また、ボクサーエンジンの特性として、アイドリング時に車体が左右に軽く振れる「トルクリアクション」があります。これに慣れていないと、停止時のバランス保持が難しく感じることがあるのです。

RnineTの立ちゴケを防ぐためには、以下のポイントに注意しましょう:

  • 停止する際は平らな場所を選び、路面の状態(砂利や油漏れなど)に注意する
  • 停止時は左足を地面につけ、右足はリアブレーキを踏んだ状態を維持する
  • 発進前にミラーやメーターなどの操作は済ませておく
  • 低速走行時はクラッチを半分程度繋いだ「半クラッチ」状態をマスターする
  • Uターンなどの際は、あらかじめ広めのスペースを確保する

特に初心者の方は、最初の数ヶ月は慎重な取り回しを心がけることが重要です。バイクの重さや特性に慣れるまでは、無理な操作は避け、徐々に体に覚えさせていきましょう。

また、バイクを停める際のスタンドの操作も重要です。RnineTのサイドスタンドはやや固めに設計されており、勢いよく出すことが難しい場合があります。事前に停車位置を考え、余裕を持ってスタンドを操作する習慣をつけるとよいでしょう。

立ちゴケの心配がある方は、エンジンガードやスライダーなどの保護パーツを装着することも検討してみてください。万が一の転倒時にバイクへのダメージを最小限に抑えることができます。

RnineTの取り回しに慣れてくると、その独特の重量感がかえって安定感につながり、立ちゴケの心配も次第に減っていくでしょう。

RnineTを高速道路で走らせた際の安定性

「曲がらない」という評価を受けることのあるRnineTですが、高速道路走行においては、この特性がむしろ大きな強みとなります。

RnineTは高速走行時の直進安定性に優れており、長時間のクルージングでもライダーに安心感を与えてくれます。これは、ボクサーエンジンの低重心設計と、左右バランスの良さによるものです。

特に時速100km/h以上の巡航では、6速ギアで約3500rpmという低回転域を維持できるため、エンジンの振動も少なく、疲労の少ない快適な走行が可能です。

また、RnineTの風防性能については、標準モデルはビキニカウルのみで風防効果は限定的ですが、これもまた「風を感じる走り」を楽しむライダーには魅力的な特徴となっています。

長距離の高速巡航では、オプションのウインドスクリーンを装着することで快適性が向上します。特に欧州車らしい高速域での安定感は、下道や峠道での「曲がりにくさ」を感じる場面とは対照的に、多くのオーナーから高い評価を得ています。

高速走行時の制動性能も優れており、前後のブレンボ製ブレーキシステムとABSの組み合わせにより、高速からの減速も安心して行えます。

さらに、シャフトドライブ採用により、長距離走行でもチェーンのメンテナンスを気にする必要がないため、ツーリング中の煩わしさがないことも魅力です。

高速道路での燃費は、走行状況にもよりますがWMTCモードで約19.6km/リッターと、1200ccクラスのバイクとしては良好な値を示しています。16リットルの燃料タンク容量と組み合わせれば、給油なしで約300kmの走行が可能です。

このように、RnineTは高速道路走行において、その「曲がりにくさ」を感じさせない走行安定性を発揮し、長距離ツーリングにおける信頼性の高いパートナーとなります。

yuka
高速道路でのRnineTの安定感は本当に素晴らしいですね。長時間乗っていても疲れにくく、エンジンのトルク感も魅力的です。

曲がらない印象を覆す体験者の声

「RnineTは曲がらない」という声がある一方で、実際に長く乗っているオーナーや試乗経験者からは、その印象を覆す声も多く聞かれます。

例えば、あるオーナーは「最初は確かに曲がりにくく感じたが、乗り方を理解してからは意外なほど素直に曲がる」と評価しています。特に、体重移動をしっかりと行い、コーナーの手前で適切な減速をすることで、RnineTの曲がりやすさは大きく向上するとの声が多いです。

また、レーサーレプリカタイプのスポーツバイクからの乗り換えを経験したライダーは、「最初は違和感があったが、数カ月で乗り方に慣れると、むしろ安定感のある曲がり方が心地よく感じられるようになった」と述べています。

長く乗り続けている方からは、「車体一体感を得られるようになると、ボクサーエンジン特有の低重心が活かされ、安定したコーナリングが楽しめる」という意見も聞かれます。

さらに興味深いのは、「曲がらない」と聞いて不安だったが、実際に試乗してみると予想外に扱いやすかったという声です。特に、適切なタイヤ選びとサスペンションセッティングを行ったオーナーからは、峠道でも十分に楽しめるという報告が多数あります。

サーキット走行を楽しむライダーからも、「初動は鈍く感じるが、一度リーンさせるとその先の挙動は非常に安定している」という評価があります。競技志向のライダーでさえ、その特性を理解した上で楽しめるのです。

こうした声から見えてくるのは、RnineTは確かにクイックなハンドリングではないものの、その特性を理解して乗りこなすことで、十分に曲がる、そして曲げる楽しさを味わえるバイクだということです。

初期段階での「曲がらない」という印象は、多くの場合、バイクの特性理解と乗り方の適応によって覆されるものであり、長く付き合うほどにその価値が分かるバイクだといえるでしょう。

長距離走行でRnineTの真価を発揮する方法

RnineTは短距離の峠道だけでなく、長距離ツーリングにおいてこそその真価を発揮するバイクです。「曲がらない」という印象を持たれがちですが、長距離走行では安定性という形でこの特性が活きてきます。

長距離走行でRnineTを最大限に楽しむためには、まずライディングポジションの最適化が重要です。RnineTはアップライトなポジションで設計されていますが、ハンドル位置やシート高を自分の体格に合わせて微調整することで、疲労を大幅に軽減できます。

特に長時間の高速巡航では、腕や肩に余計な力が入らないよう、リラックスして体重を腰に乗せるような姿勢を意識しましょう。これによってハンドリングの安定性も向上します。

また、エンジン特性を活かした走り方も大切です。RnineTのボクサーエンジンは低回転域からトルクが太く、4000rpm前後で快適に走行できます。常に高回転で走らせる必要はなく、トルクを活かした余裕のあるギア選択が、長距離走行の疲労軽減につながります。

荷物の積載方法も走行特性に影響します。サイドパニアやタンクバッグを装着する場合は、左右のバランスと重心位置に配慮して積載することで、ハンドリングへの悪影響を最小限に抑えられます。

長距離走行では休憩のタイミングも重要です。RnineTは快適性が高いバイクですが、疲れを感じる前に定期的に休憩を取ることで、集中力を維持し、バイクのポテンシャルを最大限に引き出せます。

さらに、長距離走行ではバイクの状態管理も欠かせません。出発前にタイヤの空気圧チェック、チェーンではなくシャフトドライブのメリットを活かしたメンテナンスフリーな走行、そして燃料の残量管理(RnineTには燃料計がないモデルもあります)を心がけましょう。

こうした点に気を配ることで、RnineTは長距離走行を苦にせず、むしろ走れば走るほど魅力を感じられるツアラーとしての一面を発揮してくれるでしょう。

 

曲がらないと思われがちなRnineTの魅力とカスタム術

RnineTは曲がらないのか

image: bikerbikest.com

RnineTの「曲がらない」という特性を理解し、その魅力を最大限に引き出すカスタマイズ方法や活用術を紹介します。長い付き合いで見えてくる真価と実用性にも注目です。

  • RnineTの最高速とエンジン特性の理解
  • RnineTスクランブラーの特徴と適切な空気圧
  • RnineTの平均的な走行距離と耐久性
  • 都市部での取り回しとすり抜けのコツ
  • ロングツーリングで感じるRnineTの真価
  • RnineTの維持費と長期所有のメリット
  • 故障しにくい部分と注意すべきポイント
  • 中古で購入する際のチェックポイント
  • 総括:RnineTの曲がりにくさは慣れで克服できる特性

RnineTの最高速とエンジン特性の理解

RnineTの最高速度は、公式には制限装置が介入する時速200km/h程度とされていますが、実際の性能としてはそれ以上のポテンシャルを持っています。

しかし、RnineTの魅力は最高速を追求することではなく、1169ccの空油冷ボクサーエンジンがもたらす豊かなトルク特性にあります。最大出力は110ps/7750rpm、最大トルク116Nm/6000rpmという数値が示すように、中低速域での力強さが特徴です。

このエンジン特性を理解することは、「曲がらない」という印象を払拭するためにも重要です。RnineTは高回転域で無理に踏ん張るよりも、中低速域のトルクを活かした走りが本来の姿です。

特に3000〜5000rpm帯では、アクセルを開けた瞬間にグッと車体を押し出す力強さを感じられます。エンジンブレーキも効きが良く、この特性を利用したコーナリングアプローチが、RnineTにとって理想的な走り方と言えるでしょう。

また、水平対向エンジンという構造上、左右のピストンが相互に振動を打ち消し合うため、高速域での振動が少なく、長距離走行でも疲労が溜まりにくいという利点があります。

このエンジンの特性を活かすためには、コーナー手前での適切な減速と、コーナー立ち上がりでのトルクを利用した加速が鍵となります。スポーツバイクのように高回転まで回して曲がるというよりは、低めのギアでエンジンブレーキを効かせてコーナーに進入し、立ち上がりでトルクを利用した加速を楽しむ走り方が適しています。

実際、多くのオーナーは「街中では3速か4速、峠道では2速か3速を使うことが多い」と語っています。高回転まで回す必要がなく、余裕のあるエンジン特性が日常使いの快適性にも繋がっているのです。

RnineTのエンジン特性を理解し、それに合った走り方を身につけることで、「曲がらない」という先入観を覆す、流れるようなコーナリングを楽しむことができるでしょう。

momo
RnineTのエンジン特性を理解してからは、無理にスポーツバイク的な走り方をせず、トルクを活かした走りを楽しむようになりました。それからハンドリングの良さに気づくことができたんです。

RnineTスクランブラーの特徴と適切な空気圧

RnineTシリーズの中でも人気の高いバリエーションの一つが「スクランブラー」モデルです。このモデルは標準のRnineTと比較して、よりオフロード志向のデザインと高めのハンドルポジションが特徴となっています。

スクランブラーモデルは、通常のRnineTよりもアップライトなライディングポジションとなり、より広い視界と直感的なハンドリングを提供します。これにより、市街地での取り回しが向上し、「曲がらない」という印象は少なくなる傾向があります。

タイヤサイズもスクランブラーならではの特徴があり、フロントに19インチの大径ホイールを採用しています。このホイールサイズは、通常のRnineTの17インチとは異なる乗り味をもたらします。

このスクランブラーモデルにおけるタイヤの適切な空気圧は、標準的には以下の通りです:

  • フロント:2.2バール(約32psi)- ライダー単独時
  • リア:2.5バール(約36psi)- ライダー単独時
  • タンデムまたは荷物積載時:フロント2.5バール(約36psi)、リア2.9バール(約42psi)

ただし、これらは基本的な値であり、実際の乗り方や路面状況に応じて調整することが重要です。例えば、未舗装路を走行する機会が多い場合は、通常よりも0.2バール程度低めの設定にすることで、接地面積が増え、グリップ力が向上します。

一方、舗装路でのスポーティな走行を楽しみたい場合は、上記の推奨値を厳守することで、ハンドリングの正確さが増します。

スクランブラーモデルでは、標準装備のタイヤがオンロード寄りの設計となっているため、より本格的なオフロード走行を楽しみたい場合は、ブロックパターンのあるデュアルパーパスタイヤへの交換も検討する価値があります。

また、定期的なタイヤ空気圧チェックは、どのバイクでも重要ですが、特にスクランブラーのような多目的使用を想定したモデルでは、走行環境の変化に合わせた細やかな調整が乗り心地と安全性を大きく左右します。

スクランブラーモデルの特性を活かすことで、RnineTシリーズの中でも比較的ライトな操作感と多彩な路面に対応できる懐の深さを楽しむことができるでしょう。

RnineTの平均的な走行距離と耐久性

RnineTの耐久性と走行距離の実績は、BMWモトラッドの信頼性を裏付けるものとなっています。多くのオーナーが報告する平均的な走行距離は、適切なメンテナンスを行うことで10万km以上に及ぶことも珍しくありません

RnineTに搭載されている空油冷ボクサーエンジンは、長年の改良を経て完成されたもので、その信頼性は世界中のロングツーリストから高い評価を得ています。特に、水平対向エンジンの構造上、主要部品への負荷が分散されるため、エンジン本体の寿命は非常に長いとされています。

定期的なメンテナンスのポイントとして最も重要なのがオイル交換です。RnineTの場合、推奨される交換インターバルは10,000kmまたは1年ごとですが、より過酷な使用条件の場合は、5,000〜7,000km毎の交換が理想的です。

バルブクリアランスの点検は20,000km毎が基本となりますが、この点検を怠らないことが長寿命の秘訣といえます。

また、RnineTのシャフトドライブはチェーンドライブと比較してメンテナンス頻度が少なく、長距離ツーリングでも煩わしいチェーン注油などを気にせず走行できるのが大きな利点です。

一方で、走行距離が増えるに従って注意すべき点としては、以下のような項目があります:

  • 40,000km前後:クラッチディスクの摩耗チェック
  • 50,000km前後:イグニッションコイルの劣化確認
  • 60,000km以上:フロントフォークオイルの劣化状態確認
  • 80,000km前後:シリンダーヘッドガスケットの状態確認

これらのメンテナンスを適切に行うことで、RnineTは10万kmを超えても安定した走行性能を維持できるバイクとして知られています。実際に15万km以上走行しているオーナーも少なくありません。

また、BMWは世界的なサービスネットワークを持っており、長期間の所有においても部品供給や整備のサポートが充実しているのも安心ポイントです。

長距離を走るほどにエンジンは馴染み、むしろ走行性能が向上するという声もあります。「曲がらない」と感じていた初期の印象も、距離を重ねるごとにライダーとバイクの一体感が増し、より自然なハンドリングを感じられるようになるでしょう。

8万キロ近く乗りましたが、最初の頃より調子良くなっている気がします。エンジンも落ち着いてきて、ハンドリングも自分の体に馴染んできました。長く乗るほど愛着が湧くバイクですね。
tomo

都市部での取り回しとすり抜けのコツ

RnineTは、そのクラシカルなスタイルと高級感から都市部でも注目を集めるバイクですが、一般的に言われる「曲がらない」という特性は、都市部での取り回しやすり抜けにおいてどのように現れるのでしょうか。

実は、適切な乗り方とテクニックを身につければ、RnineTは都市部での扱いも十分に快適です。特にその安定感は、混雑した道路でも心強い味方となります。

まず、都市部での低速走行時のポイントは、クラッチコントロールです。RnineTのクラッチは比較的重めの設定ですが、半クラッチの状態をうまく活用することで、スムーズな発進と停止を繰り返す都市部走行でも疲労を軽減できます。

特に渋滞時のすり抜けでは、ボクサーエンジンの左右に張り出したシリンダーヘッドを意識する必要があります。車両の実質的な幅はハンドル幅よりも少し広いケースがあるため、特に狭い間隔の車両間をすり抜ける際は注意が必要です。

都市部での取り回しのコツとして、以下のポイントに気をつけると快適性が向上します:

  • 低速走行時は重心を低く保ち、腰を落ち着けて走行する
  • すり抜け時は車両の実質的な幅(エンジンの張り出し)を意識する
  • 交差点などでの停止時は、足場の良い位置を事前に確認する
  • ハンドルをフルロックまで切る状況は避け、少し余裕を持ったターンを心がける
  • 狭い道での方向転換は、エンジン回転を低めに保ちながら半クラッチを活用する

また、都市部特有の路面状況(マンホール、路面の継ぎ目、濡れた路面など)では、RnineTの重量感が安定性につながり、むしろ軽量バイクよりも安心して走行できることもあります。

すり抜け時の視線誘導も重要で、行きたい方向を見ることで自然とバイクもその方向へ進みます。特に低速域では、視線の使い方が操作性に大きく影響します。

このような点に注意することで、RnineTは都市部においても十分に扱いやすいバイクとなります。むしろ、その存在感と質感の高さは、都市部という舞台でこそ映えるという魅力もあるのです。

ロングツーリングで感じるRnineTの真価

RnineTの「曲がらない」という印象は、実はロングツーリングという場面では大きな強みに変わります。長距離走行における安定性と快適性こそが、RnineTが本来持つ真の魅力の一つなのです。

ロングツーリングでRnineTの真価を実感できるポイントは複数あります。まず、ボクサーエンジンの特性である低重心と左右バランスの良さが、長時間の高速巡航においては疲労軽減につながります。直線的な高速道路や長い国道では、その安定感が心強い味方となります。

また、トルク特性も長距離走行に適しています。低回転域から力強いトルクが得られるため、頻繁なギアチェンジが不要で、余裕のあるクルージングが可能です。これにより、ライダーは風景や走行を純粋に楽しむことができます。

快適性の面では、アップライトなライディングポジションが長時間の乗車での疲労を軽減します。スポーツバイクのような前傾姿勢ではないため、腰や手首への負担が少なく、数百キロの走行後でもさほど疲れを感じないというオーナーの声も多く聞かれます。

燃費の良さもロングツーリングでは大きなメリットです。1リッターあたり約19.6kmという燃費性能は、給油間隔を伸ばし、より遠くへの旅を可能にします。

荷物積載能力にも優れており、オプションのパニアケースやタンクバッグを装着することで、数日間の旅に必要な装備を余裕で積載できます。この際、車体の特性を活かすためには、荷物の重量バランスに気を配ることが重要です。

実際、多くのRnineTオーナーが国内外の長距離ツーリングを楽しんでおり、北海道一周や四国一周などのロングツーリングでの使用レポートも数多く見られます。そうした本格的なツーリングを経験したオーナーほど、RnineTの真価を高く評価する傾向があります。

このように、一見「曲がらない」と評されることもあるRnineTですが、その特性を理解し活かすことで、長距離ツーリングにおける理想的なパートナーになり得るのです。時間をかけてじっくりと付き合うことで見えてくる魅力が、RnineTの本質といえるでしょう。

yuka
東北や北海道へのツーリングでRnineTの良さを実感しました。高速道路での安定感、峠での楽しさ、そして何より疲れにくいこのバイクは長距離走行の相棒として最高です。

RnineTの維持費と長期所有のメリット

RnineTの購入を検討する際、気になるのが維持費の問題です。「曲がらない」という特性以上に、輸入バイクならではの維持コストが懸念されることもあるでしょう。

BMWバイクの維持費は確かに国産車と比較すると高めですが、長期的な視点で見ると、その差は思ったほど大きくありません。むしろ、長く所有することで見えてくるメリットもあります。

まず、定期メンテナンスの費用については、ディーラーでのオイル交換が約2万円前後、年次点検が3〜5万円程度と、国産バイクよりも高めの設定となっています。しかし、RnineTのオイル交換インターバルは10,000kmまたは1年ごとと設定されており、国産バイクの3,000〜6,000kmに比べると長いため、年間走行距離が多いユーザーにとっては回数が減ることで総コストの差は縮まります。

また、シャフトドライブを採用していることによるメリットも大きく、チェーン式と比較してメンテナンス頻度が少なく、チェーン交換やスプロケット交換の費用が不要です。これは5万km以上の長期所有になると、かなりの差となって現れます。

保険料については車両価格が高いことから、任意保険の車両保険料が高めになりがちですが、盗難リスクが比較的低いことや、BMWの公式ロードサービスが充実していることで、総合的な安心感は高いと言えます。

燃費に関しては、1リッターあたり約19.6kmという数字は1200ccクラスのスポーツバイクとしては良好で、日常使いにおける経済性も十分です。

長期所有におけるもう一つの大きなメリットは、RnineTの資産価値の維持率の高さです。特に近年のクラシックバイクブームの中で、RnineTの中古市場での価値下落率は比較的緩やかです。5年程度の使用後でも、国産バイクよりも高い価値を維持していることが多く、将来的な乗り換えや売却時のコストパフォーマンスは良好と言えます。

また、長期間所有することで、バイクとの一体感が増し、最初は「曲がらない」と感じていた特性にも慣れ、むしろその安定感と信頼性を実感できるようになります。多くのオーナーが「長く乗るほど愛着が湧く」と語るのは、こうした背景があるからこそです。

初期コストと維持費はやや高めではありますが、長期的な視点で見れば、その品質と乗り心地、そして資産価値の維持を考慮すると、十分に検討に値する選択肢と言えるでしょう。

故障しにくい部分と注意すべきポイント

RnineTのオーナーにとって安心材料となるのが、全体的な堅牢性と故障の少なさです。しかし、どんなバイクにも注意すべきポイントはあります。ここでは、RnineTの信頼性の高い部分と、逆に注意が必要な部分について解説します。

まず、特に故障しにくいのがエンジン本体です。空油冷ボクサーエンジンは長年の改良を経て洗練されており、適切なメンテナンスを行えば10万km以上の走行でも大きなトラブルが発生する可能性は低いとされています。特に、エンジンの基本構造に関わる重大な故障報告は非常に少なく、安心して長距離走行を楽しめます。

また、シャフトドライブシステムも高い信頼性を誇り、チェーンのように定期的な交換や調整が不要なため、長期的な維持管理の手間とコストを削減できます。

一方で、経年劣化や使用頻度によって注意すべきポイントもいくつかあります:

  • 電装系統:特に初期のモデルでは、バッテリー上がりやヒューズ関連のトラブルが報告されています
  • クラッチケーブル:高頻度の使用で経年劣化しやすく、予防的な交換が推奨されます
  • フューエルポンプ:特定の年式で不具合報告があり、給油時の異音などに注意が必要です
  • リアブレーキスイッチ:水濡れによる不具合が報告されており、雨天走行後の点検が推奨されます
  • ABS関連:センサーの汚れによる誤作動があり得るため、定期的な清掃が効果的です

これらのポイントはRnineTのハンドリング特性(「曲がらない」という印象を含む)にも間接的に影響する可能性があります。例えば、適切に機能していないABSシステムは、コーナリング時の安心感や制動力に影響を与えることがあります。

また、ブレーキやサスペンションは磨耗部品であるため、経年変化にも注意が必要です。特にフロントフォークのオイル劣化はハンドリングに直接影響するため、定期的な点検と必要に応じた交換をお勧めします。

故障予防の観点からは、純正パーツの使用や、定期的なディーラーでの点検が推奨されますが、基本的なメンテナンス知識を持つオーナーであれば、自身で行える点検項目も多くあります。

全体として、RnineTは適切な管理を行えば非常に信頼性の高いバイクであり、その堅牢性は長距離ツーリングや長期所有を検討する際の大きな安心材料となるでしょう。

momo
電装系のトラブルを1度経験しましたが、それ以外は5年間ほぼ無故障です。定期点検をきちんと行っていれば、安心して長く乗れるバイクだと実感しています。

中古で購入する際のチェックポイント

RnineTを中古で購入する際には、「曲がらない」という特性以外にも、状態をしっかりとチェックすることが重要です。中古RnineTを検討する際のポイントをご紹介します。

まず、年式によって仕様や特徴が異なることを理解しておきましょう。2013年に初登場したRnineTは、2017年と2021年にモデルチェンジが行われています。特に2017年以降のモデルはユーロ4規制対応の際に様々な改良が加えられ、2021年以降のモデルはユーロ5規制対応でさらなる洗練が施されています。

中古車を見る際の具体的なチェックポイントとしては、以下の項目が重要です:

  • 走行距離と整備履歴:メンテナンスがきちんと行われているかを確認
  • エンジンの始動と暖気後の挙動:異音や振動、白煙の有無をチェック
  • エンジンオイルの漏れ:特にシリンダーヘッドガスケット周辺を確認
  • 電装系統の作動状況:ヘッドライト、ウインカー、メーターなどすべての機能をテスト
  • ABSの警告灯:正常に作動するかどうかを確認
  • クラッチの操作感:遊びや引きずりがないかをチェック
  • サスペンションの状態:オイル漏れや減衰力の不足がないか確認

また、カスタムパーツの有無も重要なポイントです。RnineTはカスタマイズが盛んなモデルであり、純正部品からの変更が多いことがあります。カスタムパーツが装着されている場合は、その品質や適合性、さらに車検対応かどうかを確認しておくことが大切です。

特に注意すべきは、転倒歴です。RnineTはフェアリングで覆われていないネイキッドバイクのため、転倒した場合はエンジンやフレームに傷がつきやすく、それが故障や性能低下につながる可能性があります。タンクやフレーム、エンジンケースなどに傷や修復跡がないか、慎重に確認しましょう。

購入前の試乗は必須です。特に低速での取り回しや、コーナリング時の挙動を確認し、自分のライディングスタイルに合っているかを判断することが重要です。「曲がらない」という評価を気にしているなら、実際に曲がってみて体感することが最も確かな判断材料となります。

また、BMWディーラーで販売されるBMW認定中古車は、100項目以上にわたる厳格な点検基準をクリアしたものであり、安心感と保証が付帯しているため、検討する価値があります。

中古のRnineTは状態が良ければ、長く楽しめる相棒となります。しっかりとチェックポイントを押さえた上で、自分に合った一台を見つけましょう。

総括:RnineTの曲がらない印象は慣れで克服できる特性

momo
最後に、今回の記事内容のポイントをまとめます。
  • RnineTの「曲がらない」という評価はボクサーエンジンの構造と車体特性によるもの
  • 左右に張り出したシリンダーヘッドが低重心をもたらし安定性を生む一方で独特のハンドリング感覚になる
  • RnineTは実際には適切な乗り方を身につければ十分に曲がる能力がある
  • タイヤ選びと空気圧管理がハンドリング改善に大きく影響する
  • スポーツツーリングタイプのタイヤへの交換でコーナリング性能が向上する
  • フロントサスペンションの調整でハンドリング特性は大きく変わる
  • 立ちゴケ防止には停止位置の確認とスタンド操作の習熟が重要
  • 高速道路では「曲がらない」特性が安定性として逆に強みになる
  • 長距離ツーリングにおいてRnineTの真価が発揮される
  • スクランブラーモデルはよりアップライトな姿勢で市街地での取り回しが向上
  • RnineTの走行距離は適切なメンテナンスで10万km以上も可能な信頼性
  • 都市部でのすり抜けはエンジンの張り出しを意識する必要がある
  • クラッチコントロールとエンジンブレーキの活用がコーナリング上達のカギ
  • ボクサーエンジンは耐久性に優れ故障が少ない
  • シャフトドライブ採用でチェーンメンテナンスが不要な点も魅力
  • 中古車購入時は整備履歴と転倒歴のチェックが重要
  • オーナーの多くは長く乗るほどRnineTの魅力を実感している
  • 初めは「曲がらない」と感じても乗り込むうちに安定感を評価するようになる

最後に

BMWのRnineTが「曲がらない」という印象は、特性の問題というよりも乗り方とバイクの個性の理解が必要ということです。適切なタイヤ選びとサスペンション調整、そして何よりライダー自身の適応力によって、RnineTは十分に曲がり、その安定感と存在感を楽しめるバイクです。曲がらないという先入観を超えて、RnineTの個性を受け入れることで、長く愛せる相棒になることでしょう。

RnineTに関するお悩みは他にもあるかもしれません。扱いやすさや維持費、そして長期所有のためのヒントなど、さらに詳しい情報が知りたい方は、ぜひ他の記事もご覧ください。また、実際に試乗してみることが、このバイクの真の特性を知る最も効果的な方法です。BMWディーラーでは定期的に試乗会も開催されていますので、ぜひ体験してみてください。


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